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象印 スチーム式加湿器レビュー《清潔な蒸気とお手入れの容易さを電気代で買う》

2025年2月13日

象印加湿器写真

冬は空気が乾燥する。そんな冬の時期の必需品といえば加湿器である。
我が家では2022年11月に象印のスチーム式加湿器EE-DC50を購入した。割と時間が経過してしまっているが、実際に3シーズン使用して感じたことなどをレビューとして紹介したいと思う。

結論|清潔な蒸気とお手入れの容易さを電気代で買う

こんな方にオススメする。

・清潔な蒸気とお手入れの容易さを優先。やや高い電気代を払ってもいい。
・加湿器のお手入れを怠りそう。掃除が苦手。

購入を決めたポイント

象印のスチーム式加湿器を購入したポイントは2つ。

清潔な蒸気で加湿できる

清潔な蒸気イメージ

象印のスチーム式加湿器は沸騰させたきれいな蒸気を、約65℃まで冷まして加湿している。
私は「水」を扱う家電製品については割と衛生状態を気にするタイプである。「水」を扱うことはカビや雑菌の発生が伴い、お手入れが必ず必要になると思っているからだ。加湿器に関してもカビ、雑菌の繁殖と向き合わなければならない。加湿して空気を汚し、健康を害するのは元も子もない。
その点象印のスチーム式加湿器は沸騰させているので安心感がある

構造がシンプルで手入れが楽そう

スチーム式ではない加湿器だとフィルターなどがあり定期的なお手入れが必要になるが、象印のスチーム式加湿器は電気ポットのようなシンプルな構造をしておりパーツが少ない(本体、上蓋、蒸気カバーの3つ)。

加湿器本体写真

象印のスチーム式加湿器であれば衛生状態を保つための日々のお手入れも簡単に済ませることができそうだと思い購入を決めた。

実機写真

加湿器本体写真
上蓋写真

実際に使用しての感想

手入れが本当に楽

使用頻度としては、11月頃から3月頃まで就寝時に約7時間使用した。容器内は毎朝ゆすいで新しい水に入替えをし、夜使用するまでは水を入れた状態で寝室に置いておいた。
3シーズン目使用中だが、スチーム式とあってなのか容器内にカビとかピンク汚れとかヌメリは一度も発生していない
乳白色の汚れはついたけど蒸気が臭ったりしたことはなかったので、恥ずかしながらクエン酸洗浄は1回もしたことがなかった(本来は1〜2ヶ月に1回クエン酸洗浄が推奨されている。クエン酸洗浄については後述)。

日常のお手入れと言えば、上蓋の蒸気噴吹出口と蒸気カバーに溜まるホコリを洗い流すor拭き取るくらい。本当に楽である。

お手入れ状況
ツマミの部分は濡らさないように注意
お手入れ状況
格子状だけど水で流すだけで割ときれいになる
お手入れ状況
拭き掃除だけでもきれいになる
お手入れ状況
上蓋内部は水が溜まるので注意

電気代はそこそこかかる

取扱説明書より、EE-DC50型は加湿を開始するまでに通常約35分かかる(室温20℃・水温20℃・満水の場合)。また消費電力985W、加湿時最大消費電力410Wとなっている。

電気料金単価は各社異なるし、使用する電力量によって料金単価が段階的になっていることもあるので、仮に1kWhあたりの料金単価を25円として計算してみる。

【条件】
・1日あたりの使用時間6時間
・加湿時最大消費電力410Wで常に運転
・1kWhあたりの料金単価を25円と仮定

【加湿開始までの電気代】
985[W]/1000[W]× 35/60[h]× 25[円/(kWh)]=14.36…≒15[円]

【加湿中の電気代】
410[W]/1000[W]× 6[h]× 25[円/(kWh)]=61.5…≒62[円]

【1ヶ月(30日)あたりの電気代】
(15[円]+62[円])× 30[日/月]=2310[円/月]

【注意点】
・計算過程の数字を全て切り上げしている。
・通常は設定湿度に達すれば、ヒーターON/OFFを切り替えて運転する。よって計算した電気代よりも安くなる。

参考資料
参考資料
https://www.zojirushi.co.jp/toiawase/TR_PDF/EEDC.pdf

EE-DC50型と同じくらいの適用床面積で、スチーム式ではない加湿器と比較してみると、加湿時最大消費電力がもう少し抑えられているモデルもある。確かに電気代を抑えることができるのだがスチーム式のお手入れの容易さでは敵わないと思う。印のスチーム式加湿器は清潔な蒸気とお手入れの容易さを電気代で買っている感じである。

《参考》
加湿時最大消費電力170Wのモデルの電気代を計算(スチーム式でない加湿器を想定)

【条件】
・1日あたりの使用時間6時間
・加湿時最大消費電力170Wで常に運転
・1kWhあたりの料金単価を25円と仮定

【1日あたりの電気代】
170[W]/1000[W]× 6[h]× 25[円/(kWh)]= 25.5…≒26[円]

【1ヶ月(30日)あたりの電気代】
(26[円] × 30[日/月] =780[円/月]

スチーム式は確かに電気代はかかる。一方でスチーム式以外の加湿器はフィルターなどの交換パーツの購入が必要な場合がある。交換パーツの費用を考えると電気代の差が埋まる(小さくなる)ことも考えられるので、そういった点も加味して自身に合ったモデルの購入をおすすめする。

容器内の汚れについて(クエン酸洗浄はすごいきれいになる)

クエン酸洗浄実施前

恥ずかしながら、3シーズンの間一度もクエン酸洗浄していない容器内の状態がこちら↓↓↓

加湿器内部:洗浄前

乳白色に変色している。こちらは水のカルシウムイオンなどのミネラル分が付着したものとのこと。

参考資料
https://www.zojirushi.co.jp/toiawase/TR_PDF/EEDC.pdf

この汚れがクエン酸洗浄によりキレイになるのか実験してみる。

クエン酸洗浄実施後

購入時に1袋ついてきたクエン酸を使用して、クエン酸洗浄を実施してみた。クエン酸洗浄モードで運転した直後がこちら↓↓↓ 中身を捨ててから軽くゆすいで乾かしたら、、、

加湿器内部:洗浄直後

あれ?まだ汚れてるじゃん!

加湿器内部:洗浄後乾燥

でもこすったら粉末状になってて

加湿器内部:洗浄後清掃

最終的に新品同様きれいになった。

加湿器内部:洗浄完了

クエン酸洗浄の効果はすごい。ありがとうクエン酸。

お手入れ戦略

お手入れ戦略といっても取扱説明書通りお手入れするだけに落ち着いた。

日常:水洗い、拭き掃除

容器内は沸騰しているのでお手入れはほぼ不要。念の為に水でゆすいで流しておく。使用しない時は乾かしておくのがいい(割と本体が大きいので場所はとられるけども)。

上蓋の蒸気吹出口と蒸気カバーはホコリが溜まるので、水で洗って乾かすか、綺麗な布で拭き取るかどちらか。

月1回:クエン酸洗浄

長期間クエン酸洗浄していなかったとしても、きちんと汚れが落ちることが今回わかってしまった。しかし、汚れがついたままだと運転音が大きくなるなどの問題も発生しやすくなるので、やはりこまめに手入れするに越したことはない。取扱説明書での推奨通り、月1回クエン酸洗浄とする。

まとめ|これだけお手入れが楽なら電気代は許容できる

衛生さが求められる加湿器において、清潔な蒸気で加湿できて、しかもお手入れが容易にできる象印の加湿器はすごい。確かに電気代はやや高くつくかもしれないけど、お手入れが負担にならずに快適に加湿器を使えるので、「しょうがない、許してあげよう」という気持ちになる。そして象印のロゴの象さんが愛おしくなる。
加湿器選びの参考になれば幸いである。

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