
30歳の節目の年にフルマラソンに初めてチャレンジした。結果的には完走(?)したんだけど、これからフルマラソンにチャレンジしようと考えている人の参考になればという気持ちで体験談として紹介する。ちなみに私は運動は好きではあるがマラソンは素人である。「参考程度」に見てほしい。
なぜフルマラソンにチャレンジしたのか
私がフルマラソンにチャレンジすることになったのはある一冊の本のおかげである。筋トレに長らくハマっていた自分はマラソンとは縁のないものだと思っていたんだけど、その本を読んで気持ちが変わった。
その本というのは「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」という本だ。本屋さんでもよく見かける有名な本なのでぜひ手にとってみてほしい。
学びが多すぎて書ききれないんだけど、「物事を経験したりチャレンジするのには最適なタイミングがあるから、その最適なタイミングはいつなのかよく考えたほうがいいよ」みたいなニュアンスの一文があって、この一文が心に刺さった。
そして1番若い「今」、チャレンジしたいものを考えたときに、真っ先に頭の中に浮かんだのが「フルマラソンにチャレンジすること」だった。
シューズ
フルマラソンに挑戦するにあたり、まずはランニングシューズを購入した。
スポーツ用品店に勤める友人がいたのでそこへ行き、専用の機械で足型や歩き方の癖を計測してもらい、自分の足に合ったシューズを選定してもらった。
実際に購入したのはアシックス ゲルキュムラス25(GEL-CUMULUS 25)というモデルだ。

ランニングシューズは厚底が主流みたいなんだけど、このモデルも厚底の部類に入る。
学生時代、ランニングシューズといえば薄底のものしか見たことがなかった。だから最初は「こんな厚底で走りやすいのか?」と疑ってたんだけど、実際購入後に軽く走ってみるとすごくいい。不思議と足が前に進む感覚がある。試しにランニングシューズで走ったあとに、スニーカーなどの他の靴で走ってみると差が歴然だった。なんでこんなに進まないんだ?くらいの差を実感する。最近のランニングシューズはすごい。
練習内容
基本的に早朝に練習を行っていた。普段の朝活ルーティンで筋トレしていた時間をランニングに置き換えた感じ。朝活についての詳細は下記記事を参照。
本番6〜5ヶ月前
週1回10kmで練習。走った直後〜翌日にかけて膝に少し違和感(疲労感)を感じるくらい。練習頻度を増やすと怪我しそうな気がしたので念の為1週間休養する感じ。
本番4〜3カ月前
少し距離を増やして週1回15kmで練習。そろそろ慣れてきてもいい頃なのかなと思いつつ、走った直後〜翌日にかけては膝にやや痛みあり。走った距離もそこそこあるし膝への負担はしょうがないのかなと、そこまで気にせず。怪我しないことを1番に考えて、1週間休養するのは変わらず。
本番2ヶ月前〜前日
さらに距離を増やし、基本は週1回20kmで練習。ここまで練習を続けてきても、走った直後〜翌日にかけて膝にやや痛みあり。マラソンの負荷に対して膝が対処しきれないようだったので痛みはしょうがないものとして練習を続ける。ただこの時期にきて怪我をして本番走れないのは悔しすぎるので1週間休養するのは継続。
またこの期間においては、ちょうど1ヶ月前に25kmにチャレンジ。「ハーフマラソンと同じ距離までしか練習しなかったけどフルマラソンはなんとか走りきれた」とのフルマラソン完走経験談を友人より受け、ハーフマラソンより少し長い距離を練習しておいた感じ。できれば30kmくらいまでは練習したかったけど、早朝に走るのには確保できる時間的にこの距離が限界だった。25kmは多少余裕を持って走りきれたので「本番も何とかなるか」と軽く考えていた。
フルマラソン当日
フルマラソンは群馬マラソンに参加した。1人だとさすがに心細いので友人2人と参加。1人は一度フルマラソンに参加して完走したことのある友人。もう1人は私と同じくフルマラソン初挑戦の友人。
群馬マラソンの制限時間は6時間。目標は「完走」。スタートとゴールは正田醤油スタジアム群馬。
0km〜10km
最初の3kmくらいが渋滞してて、自分のペースでは進めない。周りに合わせる。途中からバラけだして渋滞が解消されるけど、友人のペースに合わせて若干スピードをセーブ。膝の感じはまだ問題なし。走っていて「気持ちいい」と感じる余裕あり。
10km〜20km
友人のペースに合わせるため、練習よりも若干スピード抑えめを継続。だが徐々にスピードを抑えるのをストレスに感じ始める。膝は練習と同じくらいの疲労感。走っていてまだ「気持ちいい」と感じる余裕あり。
20km〜30km
20Kmを過ぎたあたりから友人の1人が遅れ始める。そこから各々走り始めることになった。私もやや抑えめだったスピードを少しあげる。
その後25km過ぎたあたりからガクッと脚が重く感じ始める。「30kmまでは頑張ろう」との思いで、無心で前に進む。ようやく30kmまで来たところで走るのはストップ。膝の疲労が徐々に蓄積してきていた。
30km以降
30kmを過ぎた時点で、練習では経験したことのない膝の痛みを感じ始める(練習で25kmまでしか走ってないので当たり前である)。少し歩いて休憩してからまた走り始めようと試みたが、膝が痛すぎで小走りも辛い。以降ひたすら歩くことにした。
30km時点ではスタートから3時間30分経過していた。残り12.195kmを歩くにしてもそれなりのスピードでないと制限時間に間に合わないので、1km10分を目安にして進むことにした。これであれば5時間30分〜6時間00分にはゴールする想定。
ゴールするまではひたすら膝の痛みを堪えた。そして攣りそうなふくらはぎを時々ストレッチするの繰り返し。
途中心が折れそうになったけど、35km地点で奥さんと息子が沿道で応援してくれてめちゃくちゃ元気をもらう。応援の力はすごい。
応援の力もあってなんとか残り約7km歩き続けることができ、5時間45分のタイムでフルマラソンを完走(完歩)した。

感想
達成感が最高

とにかくゴールした時の達成感が最高である。スタートしてから5時間45分後、スタジアムの中に入りゴールゲートをくぐった瞬間は感動した。「よく頑張った」と自分を褒めたくなる。
そして「フルマラソン完走できたんだから、他にもいろんなことにチャレンジできるし、もっと頑張りたい」という自信と意欲が湧いた。
応援の力は偉大

沿道で応援してるほとんどの人は知らない人なんだけど、なぜか元気をもらえる。それが自分の身内だったり知り合いなら尚更だ。
私の場合は、妻と息子の応援だ。どうやらフルマラソンは35〜37kmあたりが肉体的にも精神的にも辛いということを調べていたらしく、わざわざその地点を狙って、サプライズで応援しに来てくれたのだ。嬉しくて感動してどれだけ元気をもらい、励みになったことだろう。
とにかく応援の力はすごい。これからの人生で妻や息子が何かチャレンジする時には全力で応援しようと誓った。
身体への負担大

とにかく足腰への負担が大きい。走り方の問題なのか、体重(BMIは適正だが、筋トレのおかげで学生時代より10kg以上増加している)の問題なのか詳細は不明だが、私の場合、特に膝の痛みが酷かった。完走後は膝の曲げ伸ばしをすると激痛で、車の乗り降りや家の階段の上り下りが苦痛だった。1週間くらいは軽い膝の痛みが続き、違和感を感じなくなるまでになんだかんだで1ヶ月程度かかったように思う。
給水・給食所にワクワク

群馬マラソンでは給水所17ヶ所、そしてそのうち10ヶ所に給食所が設けられていたようだ。
給水所には水、スポーツドリンクのほかコーラなどが用意されていたり、給食所には地元の名産品が用意されていた。群馬マラソンの場合はチョコレートや焼きまんじゅうなどがあった。身体が疲れている状況なので、普段よりも数倍美味しく感じたのと、次の給食所には何があるのかワクワクさせられた。
マラソンの開催場所によって名産品も変わるので、それもマラソンの魅力の1つだと感じた。
給水・給食所関連だと、マラソン前は「走ってる時にエネルギー補給できるようにゼリーとか持っていたほうがいいかな?」という不安があったものの、実際走ってみると私の場合は給食所でこまめにエネルギー補給していれば十分だった。
今後の予定|ハーフマラソンに参加する

今回フルマラソンを完走してみて、マラソンの楽しみと辛さの両方を経験することができた。
それを踏まえて、今後はハーフマラソンへ参加したいと思う。
気持ちよく走れる距離
フルマラソンを走ってみて、20kmくらいまでであれば気持ちよく走れることがわかった。距離を短くして甘えているように思われるかもしれないけど、「やっていて楽しいと思える」は大事にしたいので一度ハーフマラソンに参加しようと思う。
物足りないのであれば、またフルマラソンを走ればいい。
身体への負担が小さい
ハーフマラソンはフルマラソンの半分なので、単純計算だと、身体への負担も半分になる。フルマラソンによる身体への負担は今回嫌という程思い知ったので、ハーフマラソンにすることで走ることを楽しみつつ、身体も大事にしたいと思う。